支持する訳ではないですが。
我らが(?)山本太郎参議院議員の8月25日の国会質問の内容を知って驚いています。
氏のHPに『2015.8.25安保特「原爆投下や空襲は戦争犯罪・国際法違反か?」の質問に、答弁回避の安倍総理』というタイトルで、(おそらく)質疑応答の全部と資料が掲載されております。
この質問は、安保法案成立を目指す安倍政権にとって、急所を突いた質問だと個人的には思っています。
まさに、そこなのです。
とはいえ、山本議員は質問の中でも「戦争法案」とレッテル張り(まぁパフォーマンスという部分もあるのかと)といった調子ですから、安保法案について反対ありきの考えなのでしょう。
そして、この質問への返答も、普通の自立した国の首相であれば、イラク戦争とそこで行われた非人道的な行為を非難すると伴に、原爆投下や空襲を国際法違反と言い切った上で、「集団的自衛権は我が国に保障された固有の権利」と高らかに宣言できるはずですが、それができないところに我が国の病巣があるのだと思ってます。
興味が無いようでしたら見なくてもいいと思います。
そういえば、先月にロシアのメドベージェフ首相が北方領土の択捉島を訪れましたが、今度は、副首相らとの会議で、ロシアの領土として開発を加速させる考えを示したそうです。
副首相からは「ハラキリ」まで示唆された安倍政権。
自慢のはずの外交もここに来て株価と共に信頼を落としています。
そして、ここに来てロシアは2日に、極東サハリン州の州都ユジノサハリンスクで、第2次大戦での対日戦勝70年を祝う軍事パレードを開いたそうです。
プーチン大統領は、中国が開く「抗日戦争勝利70年」の軍事パレードに出席を表明しております。
もう、完全な喧嘩腰です。
たしか、今年の初め頃は、プーチン大統領も安倍首相との会談にかなり前向きだったはずですが、ここにきて、北京に赴いた際に習近平国家主席との会談を予定しているとしつつ、「安倍晋三首相の会談が合わせて行われることは計画されていない」とのことです。
何でこんなに嫌われてしまったのでしょうか。
その答えは明白で、アメリカやEUによる経済制裁が相当に効いているのではないでしょうか。
もちろん日本もその一角を担っていますから、むしろ恨まれない方がおかしいくらいです。
そうであれ工業の弱いロシアにとって、エネルギー不足の事情を抱える日本との交易は望むべきであろことから、ゆさぶりという意味も考えられます。
ですが、愛国者で名高いプーチン大統領は、欧米との足並みばかりを気にする安倍首相の表情に、能面のような無表情を思い浮かべているのかも知れません。
これも国家の自立という観点からすれば、山本議員が指摘したかったであろうことが、そのまま裏目に出た結果とも言えると思います。
改正安保法案の検討で重要なのは、”我が国の主権が外国に侵されてはいけない”というところであって、TPPやら農業改革やらで主権を絶賛切売り中の政府を誰が信用できるかということです。
ましてや、本来であれば、むしろ熱狂を警戒しなければならないはずの民主主義が、日本では何故こんなに冷めているのかとの理由は、ある国の意向に従わなければいけない事情がある故に主権者の意思に沿わない政治が行われているからと言わざるを得ないと思います。
だから、現実として総理大臣など誰がやっても同じなどと揶揄されるのでしょう。(脱米を一番真剣に試みた総理大臣は実は鳩山ではないかと・・・)
そもそも集団的自衛権に限って言えば、「それまで戦争参加できません!」で通してきた国が、突如として「自衛のために戦争に参加する!」と掌を返せば、警戒するのは当然です。どこの国も自国の利益のみを望んでいるはずですから。
アメリカだって、くみしやすい相手だと考えているから賛成するわけで、核を保有すると言ったら反対するにきまってます。
つまり集団的自衛権は、行使するのに他国の顔色をうかがうものではありません。
だからこそ自然権として保証されているのです。