ある日,とてもお買い得な情報をインターネットで知ったとします。
申込期限までは時間がありましたが品数が限定されています。
これは,「善は急げ」とばかりに申込しようとしたとき,それを見ていた友人が「せいては事を仕損じる」といさめました。
どちらも昔からあることわざなのでしょうがどちらが正しいのでしょうか。
自分の経験に置き換えると急ぎすぎて失敗したことも逆に急いで良かった事もあります。
きっと,どっちのことわざもそういう経験をした人がその結果を皮肉って言ったのかもしれませんが,いずれも場面を限定していないので真理とまでは言えないのかもしれません。
われわれは,偉人の言葉の断片だけを捉えて真理を探ろうとしますが,その人の歩んできた道のりから生まれた真理であって,どんな人にでもどんな場所にでも普遍的に通じるよう真理を言葉で表したとしたら生物が死をいずれ迎えることぐらいしか私には思いつきません。
私は,少なくとも人の数だけ真理ってあるんじゃないかと思っています。
でも,人ってできるだけ自分の行動規範を簡略にしようとするような部分もあると思います。その一番簡単な方法は人が話した聴こえのいい言葉に乗っかることだと思います。
だから,テレビの人や政治家さん達の中には何とか簡略で人が馴染みやすく聞こえのいい言葉で話す努力をするのでしょう。それ自体は,ご商売なので問題のあることだとは思いません。
ただ,「たった一言」に大衆心理が大きく揺れる様な状態はちょっと怖いと思っています。
あと,セールスなどでもこのようにいわゆる「口車」に乗せようとすることもあると思うので,必要のない商品なら,「人は人 家は家」といった感じできっぱり断るの良いかと思います。