結構前のことですが,テレビドラマ『踊る大捜査線』の映画版にて俳優の織田裕二さん演じる青島刑事の「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」という台詞が有名になりました。
たまに再放送もやっていたりするので覚えている方も多いと思います。
この台詞を一度でいいから言ってみたいと思っている人って結構いらっしゃるのではないでしょうか。実際に言ったことがある方もおられるかもしれませんね。ちなみにハリウッド映画がネタ元といわれているようです。
あらゆる業界で,イメージを描いたり作業工程を考えたりする役割(以下,「会議室」といいます。)とそれを実行する役割(以下,「現場」といいます。)に分かれて作業を進める場面があると思います。たとえば,会議室の人が現場の役割も担えればこんな問題は起きないと思います。ひとりの人間では,幹と枝葉末節のすべてを把握することが不可能であるから専門分野ごとに役割を分担するのが効率というわけでしょう。
で,会議室が完成までの大筋の行程を作り,現場がそれを実行するとしましょう。前述の通り会議室では現場の枝葉末節すべてを把握していません。だから,それを現場で処理するにあたり何らかの障害があったり会議室のイメージどおりとならなかったりすることがあるはずです。ここに会議室と現場との認識の乖離が起こり確執が生まれる原因だと思われます。
そうであれば,情報伝達や意思疎通ができてればこういうことも起きないのでしょうけど,それができない理由があるのだと思います。たまに会議室と現場の関係を頭脳と手足と例えている場面を見かけますが,この例えだとまるで現場は会議室の指示に従って入れいればいいように見えますが実際にはどうなのでしょうか。
本当の人間の大脳と手足に例えてみましょう。
基本的な部分では,手足は勝手に動き出さずに考えたとおりに動きます。
では,緊急事態ではどうかというと,たとえば熱いものを手で触ってしまい反射的に手を引くという場合においては,手の神経から脊髄に伝わった時点で大脳を経由する前に脊髄から手を引くように命令を出すそうです。それと同時に脊髄から大脳にも信号を送るそうです。そのため,手を引いた後に熱さを感じることになるそうです。
この例で考えると,会議室と現場の関係は,これらと脊髄の役目をする部署とが適切な距離を保つことにより潤滑になるように感じました。
結局,役割分担である以上,会議室も現場もどちらも知識とノウハウが必要だということで,お互い意見を交わしつつも仲良くやった方がいいということでしょう。
そういえば,マクドナルドが値上げするかもしれないということのようですよ。