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2013-01-10

一昨年のちょうど今くらいの時期に“そうだ京都へ行こう!”とひとりふらりと京都見物に行った事がありました。

 

土曜日に到着して一泊して日曜日の朝早くから巡回バスの一日パス(便利ですよ)を購入してまずは清水寺まで。

 

冬の京都は関東と比べてとても寒かったのですが,空気が乾いて独特の冷たさを持っていました。雲ひとつ無い晴天の下,参道のきつ〜い坂を上っていきました。立ち並ぶお店はまだ開いていませんでしたが,ショウウィンドウにはかわいらしい清水焼の湯飲みなどが飾られていて欲しくなりましたが,値札を見て見るだけにしておきました。

 

さて,参道を登りきったところで境内に着き舞台まで上がり一面を見渡すと冬の木々の合間から冬の京都の街が見えました。その前に来たのはたしか高校生のときの修学旅行でとても紅葉が美しかったことを思い出しました。季節により彩りの変わる景色が好きです。

 

さて,境内をふらふら散歩していると年頃の女性がこんな朝早くからひとりでお参りしているではありませんか!おいおい!これはもしかして・・・

 

・ ・・と,意識し始めた束の間,浮ついた気分の男の前に現れたのは杉の大木。そして,深く深く打ち付けられた五寸釘の跡・・・

 

地主神社のご神木「いのり杉」別名「のろい杉」とも言われているそうです。

 

そして,五寸釘の跡はもうお分かりかもしれませんが,丑の刻参り(うしのこくまいり/うしのときまいり)の跡だといわれています。八つ墓村みたいなかっこをして藁人形を五寸釘で打ち付けて憎い相手を呪う例のアレです。

 

何時,誰が,どんな事情で,誰に対して恨みを持っていたのかは分かりませんが,杉が自らに空けられた穴を長い年月をかけて塞ごうにも塞がらない深々と刻まれた穴を見るとその心の闇に誘い込まれたような気分がして身の毛がよだちました。

 

人を妬んだり恨んだりした経験がどんな人にもあるのか分かりませんが,少なくとも私にはあります。(その最初の対象が弟だっだりします。でも,仲良しですよ)だから,その感情の方向は理解できるとともに自分には経験がないほど深く深く刻まれた負の感情にただただ怖れを感じます。

 

人を呪わば穴二つという諺がありますが,人を呪うにも相当な覚悟がいるはずです。丑の刻参りにはルールがあり白装束を着て頭に蝋燭を3本立て・・・とそれなりの格好をしなければならず,また7日間連続で決行しなければなりません。もちろん,五寸釘と藁人形と熱いハートは忘れずに。

 

そして,「誰かに目撃されてはならない。もし見られたのなら、その相手を殺さなければならない」という恐ろしいルールまであるそうです。。。。。

 

ただ,こういった行為に及んだ経緯として一途な気持ちや深い愛情などの感情が歪んだかたちになってしまっただけで,事情を聞けば大いに同情できるような仕打ちを受けているのかもしれません。

 

それに,いくら昔の話とはいえ効果があるかどうかはやっている本人さえ疑心暗鬼だったかもしれません。もしかしたら,”ひとしきりアイツを呪って次の恋を探すぞ!”(昭和)という儀式だったかもしれません。

 

無理してでも明るく振舞う必要があるような場所で生きていると,負の感情というのはなかなか人には相談しにくく自分の心の奥底に隠してしまいがちですが,溜め込みすぎると溢れてしまいます。その前に何か違法でない方法で消化・発散できればその方がいいような気がします。

 

二日連続でネガティブなことを書きましたが,翏橋はこういう機会にすこし自分の心を覗いてみることにしています。そうやって,隠れていた心と向き合い考えることでおかしな方向へ向かないよう方向修正をしておきます。人に相談するよりもこの方法が精神衛生として私には向いているような気がします。

 

そういえば,ソングライターの中島みゆきさんの書く曲はとてもディープな感じですが,ご本人はとても明るくお話好きな性格というのもなんとなく自分と同じなのかなという気がします。

 

そして,今でもご神木「いのり杉」はおかげ明神の社の後ろで訪れる女性たちを静かに見守りながら少しずつ過去の釘の穴を埋めていっていると思います。

 

なお,その後私の浮ついた心は一気に縮み上がってしまいアバンチュールの夢など忘れてそそくさと清水寺を後にしましたとさ。

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