「この世界で一番幸せな人を・・・」という歌詞から始まるblankey jet city の「幸せな人」という曲があります。
かつて,ヘッドホンでこの曲を聴きながら歩いた日本橋の夕暮れどきの光景を思い出します。雑居ビルに夕日が当たりオレンジ色よりかすかに暗みがかかった空を鳥が飛んでいきあたりが少しずつ暗くなり始めていく光景でした。
それと,私が思い悩んでいた26歳のときに絶頂期を目の前にして亡くなられた同級生のことを考えます。
おそらく,彼は生きたかったのだろうと思います。たとえ大変な人生が待っていようともそれは僕らが選んだ道だったので。
私は,その後も色々なことに興味が移り好奇心の赴くままあれこれと紆余曲折を繰り返して現在に至るわけですが,昔のことを思い返すと楽しい思い出はたくさんあります。でも,もう一度人生を最初からやり直すことができるとしたら?と聞かれたらさすがに「もういいっす!」と答えるでしょう。
思えば,今まで自分以外の他人を中心と考えたことがありません。それでも,「誰かのため」と言う言葉は幾度と無く使ってきたような気がします。だから私は,「誰かのため」という事がいい意味でも悪い意味でも「自分のため」であることを知っています。
そして,幸せは誰かのために頑張った結果として訪れるというより誰かのために頑張る行為自体に感じるものだと思っています。
何かに打ち込むことも然り,その結果得られるものが安易に期待できるものでなければ,打ち込んでいること自体に幸せを感じないといつまで経っても幸せを感じることができません。
思うに若い頃は,人波を外れて歩くことがどういうことが良く分かっていなかったように思います。
現在,この仕事に就いてからほんの少しだけ運が向かなかった方々にお会いするようになりました。
そして,今の実感として正直苦労はしたくありません。しかし,間違いなく訪れます。でも,苦しいと思う心自体を閉じてしまう気にはなりません。だって,次から次へと楽しいことやりたいことが思いつくから!
だから「まぁいいんじゃないの」と笑いながら今ここにいます。