暑いですな。
お盆は,千葉青司協と茨城青司協の合同研修会の下見で松戸まで行って参りました。あと,仕事の関係で東京の区役所や裁判所(お盆でも開いています。)を巡っていました。
暑さと相俟って蝉の大合唱が夏の情緒を盛り上げます。
暑いのは好きなので食欲も旺盛となり,お盆明けには美味しそうなブタちゃんになってしまいました。これからダイエットを実行するところです。
蝉と言えば,先々週行ってきた北軽井沢の方では蝉の鳴き声が聞こえません。そのことをコテージの主に話すと,何でも春にエゾハルゼミという種類の蝉が鳴くくらいで夏には蝉は鳴かないとのことです。やはり,気温の低さが影響しているのでは・・・と話していました。
蝉と言えば,地中7年,地上7日と言われるように長い時間を地中で暮らします。(実際には地上でも1ヶ月くらい生きている例はあるとのこと)
子供の頃にこの話を聞いて儚い命などと思ったりしたこともありました。なぜ,儚いと感じたのか。それは地中にいる期間を日の当たらない場所で過ごし誰にも見向きもされない,いわば潜伏期間のように考えていました。そして羽化して大空に羽ばたき,あたかも人生を謳歌しているかのように鳴続けられる期間が生きている中でホンの短い期間であると言うことに人間でいう一生を重ねて考えたためだと思います。
たしかに暑さも和らぐ頃に道に転がる蝉の死骸は,夏の終わりの寂しさもあって哀愁を感じます。
それでも毎年蝉は夏になるとして羽化して飛び回り大いに鳴きます。それは,人に見えるほんのひとときであって実際には,夏を過ぎても蝉の幼虫は人知れず地中で生活しているということになります。
人に見られる時間の方が少ないと言えば,先日オリンピックが閉幕しましたが,出場した選手においては競技時間よりも練習時間の方が圧倒的に長いはずです。
実は,人目に触れない時間の方が長いのは人間も同じなのかも知れません。
人それぞれに与えられた環境は違っていても与えられた時間は同じであるから,与えられた環境の受け止め方で人生の捉え方が変わってくると思います。長く日の目を見ない状況に置かれてもその時間を大切に使えば,チャンスが訪れたときに力になるはずですし,たとえチャンスが訪れなかったとしても過ごした時間に意味が生まれます。そして意味があるから次世代に伝えることができます。
与えられた環境を全うせずに人目に触れる場所だけを求めてもそこに意味が生まれません。
ここ最近の芸能関係は,タレントの「人目に触れていない時間」を軽んじているような気がして薄っぺらであまり感動することがありません。どうにかしてください。