未来とか将来というのは,自分が思い込んでいる予定のことだと思っています。
車で自宅を出発するときに何時頃に目的地に着くという予定はまだ来ていない時間の見通しです。実際には来ていない時間の見通しなので予測通りに行かないことが多い,というか予測がピッタリ当たることなどほとんどないはずです。
だから,決められた時間に間に合うために見通しは必要なのですが,見通しが狂っても時間に間に合うように余裕を持って出発時間を決めます。
自分の思い描いている未来を時間に例えるとそこにたどり着くためには当然見通しを立てなければならないのですが,やはりまだ来ていない時間であるので見通し通りに行かないことが当たり前にあるはずです。
もし,見通しが狂って決められた時間にたどり着けなかったとしても,良くも悪くも時間は流れ続けます。時間が流れ続ける限り「今」が目の前に立ちはだかります。
かつて思い描いたあの頃の未来にたとえ立てなかったとしても,今を生きていれば再び必ず未来を見通すことができるはずです。
就職活動の失敗を苦に自殺する若者が急増しているとのニュースを耳にしました。
悲しいニュースですが,たとえ将来の見通しが狂っても「今」を断ち切ることは絶対いけないことだと思います。自分だけ断ち切ることができても家族や友人は「今」を生きているはずだからです。
元通りにならない時間を悔いるより「今」を生きていれば,時間は絶えず流れていくはずです。
何が起こるか分からない見通しのきかない世の中なら絶望することもおかしなことだと思います。見通しのまま,悪い方向へ進むとも限らないわけですから。