昨年の大阪府知事,大阪市長選挙で圧倒的な支持を得た反面,「独裁者」「ポピュリスト」という批判も絶えない大阪市長の橋下徹氏についてちょっと気になりました。
私個人としては,強烈なエネルギーは感じるものの何かつかみ所のないような感じがありました。
最近では,大飯原発再稼働問題において野田政権との対決構図を鮮明にして話題となりました。
橋下氏は直前まで都構想実現のために民主党関係者と交渉を続けていたそうですが,大飯原発再稼働の速報を聞いた瞬間に同党への態度を一変させたといいます。
先日,新聞で氏についての特集記事を見ました。
その記事は,私が今まで見た橋下氏評の中で一番しっくりくるものでした。
司法修習生時代の橋下氏の同期生の話では,橋下氏自身から確固たるイデオロギーを感じたことがないそうです。思想信条より直感を重視するようでそれが多くの庶民の実感ともぴったり重なるため支持を集めているようです。
また,目的を達成するための手段については「見破られなければ反則ではないというタイプ」良い言い方をすれば「既成概念にとらわれず、瞬発力で切り抜けていく」とのことです。
これもまた,危なっかしい感じがする反面,閉塞感を打ち破るようなエネルギーを氏から感じる所以だと思います。
なるほど,橋下氏はメディアの前で個々の政策に対する態度が明確であり,氏が敵を見つけた時に放つ大きなエネルギーは同じ意見を持つ人達には心強く感じると思います。
また,個々の政策についての姿勢をつなげてみると理解しにくくなったのも,私が思想というものをカテゴライズして捉えていたため,氏の瞬発力のある柔軟な考えについて行けなかったというふうに思いました。
しかし,思想信条というものは一貫性,継続性を支えるものだと思っています。
さて,政界を席巻している橋下氏が次にどんな構想を打ち立てて,また現在の構想を継続して実行していくか 目が離せません。
冷たい風が吹きすさぶ雨の中花見を決行した勇敢な男達