大阪府泉佐野市が,企業から広告料をもらう代わりに市の名称を企業名や商品名に変更する自治体名の命名権(ネーミングライツ)売却に乗り出すことを決めたそうです。
なお,ネーミングライツとは,スポーツ施設などの建設・運用資金を調達するために施設の名称にスポンサー企業の社名やブランド名などを付けることで,アメリカでは定着しているようです。
しかし,自治体名の命名権が売却されるケースは総務省でも「聞いたことがない」(市町村体制整備課)とのことです。
日本では,ここ最近野球場や陸上競技場などでよく企業名の付いた施設をよく見かけるようになりました。大分普及しているようです。
しかし,ネーミングライツ契約に期間が設けられているのか,コロコロと名称を変える施設や企業不祥事により名称が変わることが度々あり,いちいち覚えてられなくなるので結局「○○にある球場」などと地方名で呼ぶことが多くなりました。
私がひいきにしているプロ野球球団のフランチャイズ球場も名前が変わりややこしくなりましたが,私は変わる前と同じ呼び方をしています。
このように名前には識別する特性があるということになります。施設のネーミングライツなら元の名前に愛着などがなければ私のような特定の仕方でも十分(?)通じるのでこの点はいいのではないでしょうか。
あと,名前のもつイメージの問題があります。
企業の不祥事によって施設やその地域まで悪いイメージが付いてしまうこともあると思います。また,企業名がついた施設を同業他社が使うことは考えにくいですし,特定の企業名を付けることによってかえって利用しにくくなることもあると思います。例えば,医療施設の命名権を葬祭業社が買い取りその名前を付けたらちょっと・・・また,医薬品製造業社がプロスポーツ関連の命名権を取得したとするといろいろ勘ぐりたくなります。
名前といえば,たまに子供の名前として付けられた漢字が読みにくいと言うことが最近よく私の周りで話題になります。
きっと,名前を付けるにあたり漢字のイメージと読みのイメージそれぞれに理想があり,2つの理想を実現させようとするとするには若干強引な当て字が必要になるため読みにくくなるのではないかと思います。もちろん,両親には子供に思い入れがあると思いますが名前には識別する特性もあると思うので寿限無のようにならないようほどほどがよいかと思います。