まきを背負って本を読むおなじみの二宮金次郎(尊徳)像が老朽化などに伴い各地で撤去が進んでいるとのニュースを見ました。二宮氏についてあまり深く存じ上げなかったので調べてみました。すると,二宮氏の名言集が見つかりました。
その一つに
大事を成さんと欲する者は、
まず小事を務むべし。
大事を成さんと欲して小事を怠り、
その成り難きを憂いて、
成り易きを務めざる者は、小人の常なり。
それ小を積めば大となる。
とのことです。まさに名言だと思います。
私の仕事は,目の前にある一人または一世帯がかかえる問題を解決に導いていく,ただひたすらそれを繰り返すものだと思っています。
私は,別に大事を成そうなどとはつゆほども思っていませんが,世の中の景気が大きな話題となる中で答えのない毎日になんとなく自信がもてるような気がしました。
あと,こんなのもありました。
すべての商売は、
売りて喜び、買いて喜ぶようにすべし。
売りて喜び買いて喜ばざるは道にあらず。
貸借の道も、また貸して喜び、
借りて喜ばざるは道にあらず。
これは,今こそ広げるべき名言だと思います。
そして自戒ですね・・・
最近は商取引についてのトラブルが増えてきているような気がします。
トラブルといえば,「ADR」という言葉をご存じでしょうか。
Alternative Dispute Resolutionの略で日本語では裁判外紛争解決手続と呼ばれています。
その名の通り裁判によらず当事者の話し合いによりトラブルを解決する方法です。
その「ADR」の中でスタンダードな方法として調停人という仲立ちをつけて当事者の話しを進めていく方法があります。
私は,かつてこの「ADR」を千葉司法書士会調停センターにおいて利用したことがあります。調停センターが初めて受ける持ち込み事件だったようです。
借家の明渡しを求められた方からの依頼で,大家と借家人,両者の親族,さらには追出し屋なる者まで登場して大変こじれていました。
私は,大家側と直接話した感触でADRが向いていると判断して調停センターに事件を持ち込みました。そして,当事者どうしで話し合った結果,ほつれた糸がほどけたようにすっきりと解決しました。調停終了後に私を加えて3人で一緒に帰ったほどです。
このようなトラブルは,意思疎通が出来てないことが原因であることは少なくないと思います。しかし,二人で話し合ってもケンカになってしまったりなかなかうまく話し合えないと思います。
この手続は,調停人という仲立ちが入り話を円滑にすすめるところがミソです。
もし,利用を検討しているのであれば検索すると司法書士会に限らず様々な機関が見つかると思います。
困っているより笑顔の方が好きです。
でも,譲れないこともあるのですが・・・